会社員の心得

変化するから信頼される

会社は人を雇うことで個人では出来ないような大きな仕事を行う事が出来ますね。
裏を返せば、大きな仕事がなければ人を雇う必要がないということになります。

別の角度から見ると、
会社は社員を雇うとことで、仕事を用意しなければならない
という責任を負うことになります。

いち従業員として、何気なく過ごしていると気づかないことですが、
会社が従業員に対して、何を期待し、何をやらせようとしているかを考えるとき
この認識はとても重要になります。

さあ、会社が何を考えているのか想像してみましょう。

「仕事を用意しなければならない」という責任を負った会社にとって
社員にやってほしい仕事とは何でしょうか?

一番やってほしいことは、
雇った社員に十分に行き渡るだけの仕事を見つけて来ることです。

仕事を見つけてきてくれる社員は、
業績が好調なときよりも、業績が低迷してきた時に一番ほしい人材と言えるでしょう。

既存の仕事が減ってくる中では、
雇ってしまった社員に仕事を行き渡らせるには、
新たな仕事を見つけてくるしか無いからです。

もし、新たな仕事が見つからなっかった時は、
減った仕事に応じた人数に社員を絞り込む、
つまり余った社員を辞めさせることになってしまいます。

では、どんな人を辞めさせたいと考えるでしょうか。

与えられた仕事を、そここそこのレベルでこなすだけの人は、
仕事がある間は貴重な戦力になりますが、仕事が減れば要らなくなる存在です。

仕事が減ってきている時は、少人数で効率よく仕事をこなす事を考えるので、
効率よく仕事をする人を残し、そこそこのレベルの人にやめてもらおうと考えるのは
自然な流れですよね。

また、特定の仕事に特化した人は、
その仕事が無くなると他の仕事に回すことが出来ないため、
会社にとって処遇に困る厄介な存在になることがあります。

特に、その仕事で優秀だった人はプライドも有り、
せっかく見つけてきた新しい仕事に移ることを拒否したりするので、
会社としては扱いに困るものです。

・業界全体の市場規模が減少した
・会社がその事業から撤退した
・新技術の開発により仕事がなくなった
・システム化などで効率化が進み少人数で出来るようになった
・標準化が進んで誰でも出来るようになった

など、特定の仕事が無くなる要因は複数あり、
いつでもどこでも無くなる可能性があります。

特に技術革新のスピードが早くなっている現代では、
特定の仕事が数十年同じ規模で存在すると考えるのは、無理といえるでしょう。

今、目の前にある仕事を高いレベルでこなしていても、
その仕事に関してどんなに優秀だと言われていようとも、
その仕事だけをしている人は、その仕事が減った瞬間に不要な人になってしまいます。

そう考えると、
長期間、例えば定年まで必要とされる人で居続けるためには、
次の3つのいずれかになるしかありません。

1 最後まで無くならない仕事を高いレベルでこなす
2 仕事を見つける仕事をする
3 その時々にある仕事を誰よりも効率よくこなす

1 は、どんな仕事も無くなる可能性がある、という話と矛盾するようですが、
必要人数は減ったとしても、会社組織を取る以上、
どんな時代でも、どんな会社でもゼロにはならない仕事が有ります。

例えば、経理総務のような仕事や、片付け清掃
なんていう仕事が考えられます。

ただ、これらは必要とされる人数が少数に限られ、
高いレベルでこなすには高度な専門知識が必要だったり、
それほど専門知識が必要無い場合は、報酬単価が低く設定されることになり、
多くの人が満足の行く報酬で従事し続ける事が出来るようなものではありません。

2 は、最初に説明したとおり会社が一番ほしい人ですから、
簡単に手放すことは無いでしょう。

ただし、これもそれ程多くの人数が必要なものでもないため、
 ・会社の方針にあった仕事
 ・十分な量の仕事
を用意出来ない場合は、真っ先に切られる可能性があります。

3 は、とてもシンプルな事なのですが
ほとんどの人は意識して目指していないため、意外と穴場だったりします。

仕事の量が減っても、その仕事を効率よくこなしていれば、
削減対象にはされないでしょうし、
新たな仕事が見つかったら、直ぐにその仕事に対応して効率良くこなすことで、
新しい事業の中心的存在になれます。

会社の進む方向に合わせ、自分を変化させながら、
常に必要とされる人材で居続ける。

一見、なんの信念もなく、ただ時代に流されているだけようにも見えますね。

でも、ご存知でしょうか
老舗の定番と呼ばれるものは
創業以来変わっていないように見えて
時代の変化に併せて、気づかれないように変化していることを

老舗の定番商品のように
時代の変化を捉え、自分を変化させながら、
常に、誰もが認める結果を出し続ける。

あなたは仕事を作る人を目指しますか?
それとも、常に変化することを目指しますか?

おすすめは、常に変化することです。

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